瞳
友人親子がひょっこり現れた。
子どもの合格報告。
彼の顔は輝いていた。
瞳が真っ直ぐ前を見ていた。
我が子ではないのにこんなに嬉しい報告があるのだと自分でびっくり。
端から見ても不器用な家族である。
思うことはあっても言葉にできない、伝え方がわからない。無言。
世間では言わなきゃわからないとよく言うが、それが難しい人はたくさんいることも知ってほしい。
母である友人は言葉の通り試行錯誤を繰り返し、そして全力で息子に向き合おうとしていた。
表現が豊かな友人ではあるが、生き方が不器用なのだ。
その彼女が本当に全力をつくし、まさに体当たりで息子を自分の足で新しい道に立てることになったのだ。
息子は一人の青年として新しい道に希望をもっている。
表情が変わった。自分から言葉を発している。
二人が帰ったあと泣けてきた。
本当に二人とも頑張った。
本当に本当におめでとう!
青年の瞳は先を見ている。
君なら乗り越えられる、頑張れ。
気分転換したかったらいつでも付き合うよ。